時間のスピードは年齢とともに変わっていく?–ジャネの法則–

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ついに2021年、開業の年を迎えました。弘前あすなろメンタルクリニックは今年5月の開業に向けて邁進しております。本年も(本年から?)よろしくお願い申し上げます。

2018年に開業することを決めてからいつの間に3年が経ちました。色々なことがあったはずなんですが、体感的にはほんとにあっという間でした。

私が小さい頃に祖母が「歳をとるたびに、どんどん一年が短く感じるわ」と言っていましたが、大人になるにつれて「本当だな」と実感している今日このごろです。

そんな話を祖母から聞いて、だいぶ経ってから知ったのですが、「歳をとるにつれて時間が早く経過していくように感じる現象」についてはフランスの哲学者ジャネが提唱しており、「ジャネ(ジャネー)の法則」という名前がついています。

ジャネの法則

簡単に言えば生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢の逆数に比例する(年齢に反比例する)と主張したものである。
例えば、50歳の人間にとって1年の長さは人生の50分の1ほどであるが、5歳の人間にとっては5分の1に相当する。よって、50歳の人間にとっての10年間は5歳の人間にとっての1年間に当たり、5歳の人間の1日が50歳の人間の10日に当たることになる。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

”5歳の人間の1日が50歳の人間の10日に当たる”というのは、さすがに極端すぎる気もしますが、私はそれに近いスピードで加速しているようには感じられます。皆さんはいかがでしょうか。

この仮説が本当だったとして、精神科医としては、「全生活史健忘(解離性障害や頭部外傷などでみられる症状で、自分の出生や生い立ちなど全ての記憶を思い出せなくなる)になったら一回リセットされるのか?」、「認知症になって記憶や時間の感覚が障害されたら感じ方は変わるのか?」などいろいろ想像してより興味深く感じます。なお、私としては、「前者後者ともに感じ方は発症前後で変わるけど、当人たちは記憶障害のために発症前後を比較することはできず、結局誰も答えはわからない」というあまり面白みのない結論になりました。

だいぶ脱線してしまいましたが、2021年が皆様と弘前あすなろメンタルクリニックにとって良い年になりましすように。じゃぁね!

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